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■劇団四季『アイーダ』語り
注意!!コチラは、劇団四季ミュージカル「アイーダ」について、管理人がだらだらと語り倒している自己満足ページです。
かなりネタバレが含まれますので、先入観なしに舞台を観てみたい方は読まれない方が賢明です。
よろしいですか?
では、行きます!!
「アイーダ」といえば、ヴェルディのオペラでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ミュージカルは、ディズニー版「アイーダ」。キャラクターの設定や、場面展開が異なります。私はオペラは見たことがありませんが、シナリオや設定を比べてみると、ミュージカル版の方が親しめるような気がします。ちなみに、作曲はエルトン・ジョンが手がけております。劇団四季とディズニーのコラボは「美女と野獣」「ライオンキング」に続いて、「アイーダ」が三作目となり、いずれもロングランヒットとなってます。前二作は、子供も楽しめるファミリーミュージカルの色合いが濃いような気がしますが、「アイーダ」に関してはちょっぴりお姉さん向け(?)甘酸っぱい『恋』ではなく、情熱的な『愛』が解るお年頃の方にオススメしたい感じ。客層にカップルが多いのもその所為かな。
なるべく客観的にストーリーの説明から。
プロローグ:現代のとある博物館で開催された、古代エジプト展。その展示室の中央には石棺が展示されていた。そこへ若い男女が別々に現れ、吸い寄せられるように石棺の前に立つ。隣り合わせた見知らぬ相手に何かを感じ、見つめあう2人。
舞台右手に展示されている王女アムネリス像が『愛の物語』を歌い出し、時代は一気に遡り古代エジプトへと場面が転換。
エジプトは強大な軍事力でもって、近隣諸国に侵攻し領地を拡大していた。エジプト軍の若き将軍ラダメスは敵国ヌビアの捕虜を連衡し凱旋。途中、捕虜の1人が反乱を試みる。女だてらに剣を振るい仲間を助けようとする、その勇敢な姿にラダメスは感銘を受ける。反乱はすぐに抑えられたが、彼女を気に入ったラダメスは、その捕虜を許婚であるエジプト王女・アムネリスへと献上する。
アムネリスの前でも、物怖じしない捕虜。彼女こそ、身分を隠したヌビアの王女アイーダだった。最初はアイーダの態度や言動に驚いたアムネリス。だが、王女として煌びやかに身を飾り立てながら、本当の自分らしさを隠し続けることに疲れていた彼女に対し、アイーダは『王女であること』の苦しさに理解を示し、アムネリスが心の底で「誰かに言って欲しい」と願っていた言葉を与える。アムネリスは次第に、アイーダに友人として信頼を寄せるようになる。
凱旋祝賀会にて。病魔に侵されていたファラオは、自分が生きているうちにと、一人娘のアムネリスとラダメスの結婚を7日後に行う事を決定する。ラダメスを深く愛するアムネリスは喜ぶが、冒険を愛し、自由を愛するラダメスは落胆する。ラダメスの、自由を求める精神に共感しながらもアイーダは「気に入らない運命なら、変えればいい」と言い放つ。アイーダの中に見え隠れする気高さに、ラダメスは惹かれていく。アイーダもまた、自分の非を素直に認めるラダメスの潔さ、そして奴隷である自分の為に「何ができる」かと考え行動してくれる彼に惹かれる。
ヌビア人の奴隷の間では、自分達の王女が生きていることが知れ渡る。密かに収容所を訪れたアイーダに、彼らは指導者の権威の象徴である【ローブ】を纏い、自分達の希望となることを熱望する。あっさりと奴隷の身分に身を落とした己の無力さを知るアイーダは、迷い、悩みながらもその責任を受け入れる。
アイーダへの愛を自覚したラダメスは、過去を捨て新しい自分に生まれ変わろうとすべての財産をヌビア人捕虜へ分け与え「この身一つ」とアイーダへ告白、その姿に心打たれたアイーダはラダメスへの想いを抑えきれず身を任せ、遂に2人は結ばれてしまう。そこへアイーダの父であるヌビア王がエジプト軍に捕らえられたとの知らせが届く。ヌビアの民への愛と、敵対するエジプト人であるラダメスへの愛との間で苦しむアイーダ。
ラダメスに仕える、ヌビア人のメレブ。彼は、ヌビアの王宮に両親が仕えていたこともありアイーダのこともよく知っていた。子供の頃、捕えられエジプトに連れて来られたが、ラダメスに命を救われ恩義を感じていた。しかし、自分はあくまでヌビア人、国だけでなく王女までエジプトに取られたくないと、アイーダにラダメスと別れることを望む。そしてラダメスとアムネリスの結婚式が行われれば、警備が薄くなりヌビア王を助ける事が出来るとアイーダに進言するのだった。
また、エジプトの宰相ゾーザーは、息子ラダメスをアムネリスと結婚させ、権力を手に入れようとしていた。ファラオに毒を盛り死期を早めようと画策し、ラダメスとアイーダの仲を知るとアイーダを殺そうとした。アイーダは、国を思い、アイーダを思い身代わりとなったヌビア人女性を目の前にし、ラダメスとの別れを決意する。
結婚式が行われなければヌビア王は救えない。アイーダは「私達が結ばれる筈は無い、力を手にすることが出来るなら、それで国を変えてくれ」とラダメスにアムネリスとの結婚を勧める。ラダメスは苦しみながらも承知し、条件としてアイーダに国に帰って幸せになることを望み、脱出の手はずを整える。二人は永遠の愛を誓い別れを惜しむ。そんな二人の姿をアムネリスは目撃してしまう。ラダメスが自分を避ける理由が漸く理解でき、だが、アイーダに友情を感じていたので責めることができなかった。偽りの愛とは知りながらも、アムネリスは悲しみを抑えて結婚式に臨むのだった。
結婚式当日すべては上手くいく筈だったが、ゾーザーの行動によりアイーダたちに追っ手が迫る。ラダメスが駆けつけ、そこで初めてアイーダがヌビア王の娘であることを知る。「偽りの愛だったのか」と嘆くラダメスに、「愛だけは本物だ」と訴えるアイーダ。ゾーザーが現れラダメスに始末を命じるがラダメスはアイーダを信じ彼女たちを逃がそうとする。どうにか王だけは逃がすことは出来たが、メレブは殺されアイーダは捕まり、ラダメスもまた反逆者として捕えられてしまった。ラダメスの行為にファラオは怒り、生き埋めの刑を言い渡す。アムネリスは、ラダメスに助かる道を示すが、ラダメスはそれを拒みアイーダへの愛を口にした。アムネリスは、「一度だけでも自分を愛してくれたことがあったか」と確認する。「いつも、大事な人だった」と答えたラダメスの心を受け入れ、彼女は父に願い出る。「せめて、2人をひとつの棺に」と。
暗い墓の中で、アイーダとラダメスはしっかりと抱き合い、必ず来世でお互いを見つけようと誓いあう。
エピローグ:再び、現代。冒頭と同じく、エジプト展を訪れた男女。その姿はラダメスとアイーダそのもの。2人は惹かれるように石棺の前で立ち止まり、説明文を読もうとケースに近づき触れあう。顔を上げ、そして見つめ合い……幕。
◇ ◇ ◇
と、まあこんな感じです。実際観てみないと、アイーダ・ラダメス2人が恋に落ちるのが急すぎるように思われるかもしれません。あと、アムネリスの葛藤や、アイーダの愛国心なんかも伝えきれない……。ストーリーだけ書くと、前世モノのラブストーリーで好きな人はハマるよねってな印象かも。しかし私が夢中になったきっかけは、音楽です。特に、ヌビア人たちの国を思う歌などは胸に沁みます。何と言っても『ローブのダンス』が圧巻!!奴隷たちが王女の為に綴ったローブ。それを差し出されたアイーダは、己を恥じ受け取れないと拒む。しかし、皆に希望であると迫られ、リーダーたることを熱望され、祖国の民の魂を心で感じたアイーダ。ついに奴隷達の光となることを決意したアイーダの、その瞬間の叫びが凄いんです。これまでに3人のアイーダを見てきましたが、ある役者さんは命そのものだった……細い体から放出されるエネルギーに圧倒されました。この人、このまま命を燃やし尽くして死んじゃうんじゃないかって心配になる位、魂が歌にこもってました。奴隷たちのアンサンブルも、地を揺らすような天を震わせるような力強さがあって、ちょっと脅迫めいたものも感じるのですがそれだけ必死であることが痛いくらい伝わってきて、だからこそアイーダが承諾し『皆で進んでいこう』と歌うのに合わせてアイーダの名を連呼するところは心臓を掴まれたみたいに苦しくって涙が出てきます。このシーンの為に観に行くと言っても過言じゃありません。
そして、愛すべきキャラクターはアムネリスです。結局、ラダメスとアイーダは死ぬ事になっても結ばれたのですから、思いは遂げられたのです。しかし、アムネリスは、最後のシーンで彼女自身が口にしますが、父であるファラオは病気で死に、愛する人は処刑され、そして心を許した友は敵国の王女でこれまた処刑される。彼女の周りにいた人たちは皆この世を去り、アムネリスはこれから、国を背負って一人で戦わなければならないのです。エジプトの次期指導者・女王として、2人の命を救う事は出来ないとハッキリ宣言し、しかし愛し合う2人を引き裂く事も出来ないと、アイーダとラダメスを共に一つの墓に埋めることを要求した彼女は素晴らしい女性です。物語の前半では、チャーミングで結構コミカルな役どころなので、余計に感情移入しますよ。この舞台は、アイーダとラダメスの愛の物語であると同時に、アムネリスの成長物語であるとも言えます。彼女のキャラがオペラとはだいぶ違います。オペラ版は嫉妬にくるってエライことになるらしいんで(でも考えてみればそっちの方が感情的に自然のような気はしますが・笑)。さすがディズニー、素直キャラにしてくれたお陰でアムネリス株あがりまくりです。アムネリスファンは多いのだ。
全体的に、重くなりがちな話を楽しくしてくれるのがメレブです。ちょっとズッコケてて、うっかりさんなキャラクターです。彼の台詞は笑いを起こす。だからこそ、メレブがラダメスとアイーダの仲を心配するシーンはグッとくるし、彼が死んでしまうシーンは泣く人多いんですよね……最期の「ヌビアに帰りたかった」という言葉がツライつらい。彼の持ち歌もすっごくいいメロディーですvv
忘れてはならないのが、ラダメス父・ゾーザー。あらすじにあんまり出てきませんでしたが、彼の役どころは重要です。自分の敷いたレールの上を、なんとか息子に進ませようとする。それも自分が権威を手に入れたいが為に。この父が悪役といえば明らかに悪役です。が!彼のシーンはカッコいいんですよ〜!!ゾーザーとその手下たちのナンバー『ピラミッドを建てよう』は、曲も素敵ですが手下のダンスに惚れる!惚れる!これは観てくださいとしか言えない(笑)ちなみに衣裳はちっともエジプトちっくではありません(この点においては、リアルエジプトファンからの辛口コメントを目にすることも多いのでツライのですが)、でも、カッコイイ(こればっかり)。ゾーザーを誰が演るかによるなー、このシーンは。歌えて踊れるロマンスグレーがよろしい。
◇ ◇ ◇
さて、こいつをどう『遊戯王』変換したかとゆーと。
冒頭のエジプト展のシーンから既に始まっております(笑)お互いが何者かも知らない2人が、何故か気にかかるアイテムがある。そして、そのアイテムに導かれるようにして出会うのですよ。ホラ、海闇(ええっ)絶対妄想するって!前世で結ばれなかった二人(=セトアテ)が、何千年の時を経て出会う(=海闇)のですよ!!キャラは全然違いますけどね、当然ですが。まず、海馬やセトは、ラダメスのように情熱的にアピールしないだろうし。でも、何かを背負って立つ姿とか、運命に翻弄されてゆくとこが何となくイメージで。私の古代編イメージにはぴたっとハマるのですよ。最後、真っ暗な墓の中、何も見えず空気も薄くなり不安になった二人は手探りで相手を見つけ抱き合います。そして、新しい世界が待っているから大丈夫だと励まし合うのですが、アイーダはラダメスに「その世界で私を見つけられる?」と問うのです。ラダメスは「どんなに姿が変わっていても、必ず見つけ出す」と誓います。もうこれ、セトアテ変換してみたらすっっごい萌える!セトは実際に口に出しては言わない(言えない)だろうから、思ってくれるだけでいいです。アテムはそれを聞くことができないのだろうけど(……)
確かに通じ合っていたものがあって、また出会うの。転生しても、魂は変わらないと信じて。これ絶対セトアテ→海闇だろ!!現代で出会うべくして出会った2人なのですよっ。古代エジプト展で出会うのがまたいいよなーここではアイーダとラダメスの石棺の前なんだけど、妄想の中じゃ例の石版だ。まぁ、社長は行かないだろーけどさ、神のカードで釣らなきゃ。だからアイシス姐さんの魂を持ったイシズ姉さんが必☆要☆不☆可☆欠!なのよさ(もうどーなのこの妄想)
妄想はここまでにして。毎度集中力が凄すぎて、今回の京都公演、大阪公演から演出が変わってた所が分かるくらい覚えてました。このあたりが四季オタクなのね。
もう、本当に大好きな舞台です。エジプト舞台だから観とくか〜と軽い気持ちで行ったのが運のツキ。ハマりました。実際、この舞台はリピーターが多いらしいですが、分かるよ!観終わった後、すぐまた観たくなるんですよー。生きる事、自分にとって大事なこと、何があっても譲れないモノが何なのか……色々考えてしまいます。
古代エジプトを感じつつ、でも現代的な演出だったり。懐かしさと斬新さが同居してます。
ってなワケで、どこでやろうとついて行くぜ、「アイーダ」!!
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